異世界ファンタジーというジャンルが、非常に高い人気を維持している理由を解説します。
異世界ファンタジーというジャンルが高人気である、4つの理由
1「視覚的にハデだったり見栄えするものを、簡単に登場させることができる」
- 魔法
- 「敵への攻撃」「味方の体力回復や傷の治癒」「遠隔地へ一瞬で移動する」など、多種多様な超常現象を引き起こすことができる
- 魔法や、剣や槍や弓矢などの武具を用いた、敵との戦闘
- 各種のモンスターや、天使・悪魔・神といった上位存在といった、見栄えする種族
- 中世ヨーロッパ風で見栄えする、街並みや屋敷や城
- 原生林や湖や洞窟など、美しい自然風景
- 天界や魔界のような、超常的な世界
異世界ファンタジー作品には、上記のような視覚的にハデだったり見栄えするものを自然に登場させることができるため、
読者・視聴者のウケが良くなりやすい、という長所があります。
2「人気が高い各種要素を、異世界ファンタジーに組み込みやすい」
- 騎士および、騎士による騎士道
- 錬金術という学問や、錬金術の成果
- 金貨や宝石や、金の延べ棒や王冠などのいろいろな財宝
- 王による国の統治や、貴族という領主
- 「賞金稼ぎ」という職業人
- 「妖精」「竜・ドラゴン」のような、民間伝承や神話に登場する生き物
- 上記のリストのような、
歴史上での、「人の意識を強く惹きつけるもの」「魅力的な存在」と異世界ファンタジーは親和性が高く、作品中に登場させやすいため、
異世界ファンタジーという作品ジャンルの価値が上昇しやすくなる
- 上記のリストのような、
3「異世界ファンタジーの共通認識を利用できるため、作り手も消費者も両方楽できる」
作り手側の事情
イギリスの小説家・トールキンの名著「ホビットの冒険」「指輪物語」をルーツとする、エルフ・ホビット・オーク・ドワーフといったファンタジー種族や、
その種族達が冒険して、世界を支配しようとする巨大な悪の存在に立ち向かう、
というファンタジー作品の基礎要素やストーリーの基本的な流れを踏襲するだけで、消費者達からウケが良い作品を作ることができます。
作り手側からすれば、すでに出来上がっているテンプレートの細部を組み替えたり、テンプレートに少しのオリジナル要素を加えるだけで、
「消費者達からウケが良い作品」を手堅く作ることができ、非常に楽で美味しい物語ジャンルだと言えます。
消費者側の事情
- 異世界ファンタジー作品につきものの「魔法」「異種族」「ギルド」「王による、君主制社会」といった共通認識で、スムーズに物語を理解できて楽
- ドラゴンクエストシリーズやファイナルファンタジーシリーズのような大作RPGや、
それらの世界観を踏襲した近年の異世界ファンタジー系の創作物に触れ続けてきたため、ファンタジーの共通認識を備えていることが非常に多い
- ドラゴンクエストシリーズやファイナルファンタジーシリーズのような大作RPGや、
一例として、
非ファンタジー世界での「魔法的な、その作品のオリジナルの超常現象」の仕組み・効果を消費者達が理解したり受け入れることには、大きな労力が必要なせいで拒絶される可能性が高いですが、
「異世界ファンタジーでの、攻撃魔法や回復魔法や補助魔法」ならば、すでに何度も先例に触れているおかげで多くの消費者達はすんなり理解したり受け入れることができます。
非ファンタジー世界での「魔法的な、その作品のオリジナルの超常現象」の仕組み・効果を消費者達が理解したり受け入れることには、大きな労力が必要なせいで拒絶される可能性が高いですが、
「異世界ファンタジーでの、攻撃魔法や回復魔法や補助魔法」ならば、すでに何度も先例に触れているおかげで多くの消費者達はすんなり理解したり受け入れることができます。
4「異世界ファンタジーという物語ジャンルは、多種多様なストーリーを許容できる」
- スタンダードな、世界中を旅して魔王を倒す冒険譚
- いろいろな種族・職業人とパーティーを組んで、ダンジョンの探索・宝探し
- 異種族間での対立・和解を描いた戦記モノ
- ファンタジー世界を舞台にした、男女のラブロマンスストーリー
- ファンタジー世界を舞台にした、少年少女の学園モノ
- ファンタジー世界を舞台にした、モンスターや特殊な植物を素材にしたグルメモノ
- ファンタジー世界の王侯貴族という政界を舞台にした、権謀術数の政争モノ
- 上記のリストはあくまで代表例であり、異世界ファンタジーの物語ジャンルは他にもたくさんある
異世界ファンタジーという物語ジャンルは、
個人の日常生活や村や街での話というローカルな話から、世界の存亡の危機・神や悪魔の手による天地創造といったマクロな話まで比較的簡単に描くことができる、
ふところが非常に深いジャンルと言えます。
そのため、「何でもアリ」という意味で大きな可能性をもつジャンルとして、作者側と勝者側の双方に好まれることが多くなります。
本ブログでの、異世界転生という物語ジャンルが人気である理由を解説する記事↓も合わせてご覧下さい。
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