パチンコや競馬などのギャンブルに依存してしまう病気である「ギャンブル依存症」になりやすい人の特徴と、
ギャンブル依存症の原因について解説します。
ギャンブル依存症になりやすい人達に共通する、4つの特徴
1「衝動的な性格をしている」
衝動的な性格(その場の感情や思いつきで行動することが多く、計画性と規則性に乏しい性格をしていること)をしている場合、
以下に記すギャンブル依存症になる可能性が高くなります。
ギャンブル依存症の主な症状
- ギャンブルで負けて大金を失うなど大きな損害を受けているのに、自分自身の意思ではギャンブルをすることを止められない
- 日常生活において、常にギャンブルのことを考え、ギャンブルをしたい衝動を覚えている
- ギャンブルのしすぎで、貯蓄や収入を使い果たしたり消費者金融から多額の借金をしているなど、深刻な実害を受けている
- ギャンブルのしすぎで、家族・恋人・結婚相手・友人のような人達からの信用を失って、孤立した状況になっている
2「自身の家系に、ギャンブル依存症になっている者が存在する」
- 自身の家系にギャンブル依存症者がいる場合、およそ19%の割合の人がギャンブル依存症になることが研究で判明している
- ギャンブル依存症の通常の発症率が約5%(100人中、約5人が発症する)であるため、遺伝とギャンブル依存症は密接な関係があると考えられている
3「元々何かの依存症を抱えていて、合併症状としてギャンブル依存症を発症する」
- アルコール依存症
- 喫煙に依存している
- 薬物依存症
以上のような依存症のほかにも、
「うつ病」「パニック障害」「躁うつ病」といった精神疾患を抱えている人も、合併症状としてギャンブル依存症を発症しやすいと言われています。
4「ストレスを抱え込みやすい性格や、ストレスが溜まる状況に置かれやすい」
- 我慢強い性格であり、そのせいで日々の生活でストレスを溜め込みやすく、ギャンブルでストレスを解消しようとしてしまう
- 就いている仕事でストレスを受けやすかったり、自身の家庭の事情(結婚生活が上手く行っていないなど)からストレスが溜まりやすく、ギャンブルでストレスを解消しようとしてしまう
ギャンブルに依存するようになってしまう、主な原因
ギャンブルに組み込まれている「射幸心をあおる仕組み」のせいで依存してしまう
「射幸心(しゃこうしん)」とは、
思いがけない利益・幸運を労せずに得たいと思う欲望のことを指します。
射幸心が人間を突き動かす力は非常に強力であり、ギャンブル依存症になる原因は射幸心のせいである部分が大きいです。
ほぼ確実に各種のギャンブルに組み込まれている、射幸心をあおる仕組みの例
- 競馬や競艇や競輪やルーレットなどで、自身の予想が運良く的中すれば、賭け金が大幅に増大して戻ってくる
- ポーカーやブラックジャックなどで、トランプカードがランダムに配られる課程で、
運良く好都合なトランプカードの組み合わせができたら、勝負に勝って賭け金が大幅に増大して戻ってくる - パチンコで、たまに運良くフィーバー状態になると、フィーバー状態のおかげで一気に大量のパチンコ玉を獲得できる
各種のギャンブルにほぼ確実に組み込まれている、
「運が良ければ、事実として簡単に一攫千金が実現する」
という射幸心をあおる事柄により、
繰り返しギャンブルに挑戦するようになり、容易にギャンブル依存状態になってしまいます。
ギャンブルを継続したせいで、脳の報酬系が変化してギャンブルを止められなくなる
ギャンブルで大当たりを引いた時に、
重要な神経伝達物質「ドーパミン」が脳内に大量に分泌されます。
ドーパミンの主な効果 | 「強いドキドキワクワク感」という気分をもたらす |
強いやる気・意欲をもたらす | |
多幸感(過度の幸福感のこと)を覚える | |
集中力が高まる |
競馬やパチンコなどのギャンブルを継続していく課程で、
「当たりを引いた際に、脳内にドーパミンが大量に分泌されて、ドーパミンの効果で最高の気分になること」を何度も体験するようになると、
脳における報酬系回路に悪い変化が生じます。
強い刺激に慣れてしまった報酬系が、刺激への反応が鈍くなり、ギャンブルで当たりを引いたという限定的な状況でしかドーパミンが脳内に大量に分泌されなくなります。
この状況になってしまった場合、
- 日常生活では強い刺激が無いためドーパミンが全然分泌されず、そのせいでドキドキワクワク感とやる気が全く感じられないし、生きている気が全くしない
- 強い刺激を得られるギャンブルをしている時にだけ大量のドーパミンが分泌され、そのせいでギャンブルをしている時だけが生きている実感を得られる時
という、
ドーパミンの分泌に依存することに起因する、ギャンブル依存状態におちいることになります。
本ブログでの、ギャンブル依存症になる人の性格傾向についての記事↓も合わせてご覧下さい。
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