親達の間での経済力差や文化資本の差など、4種類の教育格差

 

教育格差(子どもが生まれた家庭の違いで、子どもが受けることができる教育に格差が生じること)の各種の種類について解説します。

 

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教育格差の、4つの種類

 

 

1「親の経済力の差」から生じる教育格差

親の経済力の差による教育格差は、教育格差が起こる各種の原因の中で最大のものです。

 

子どもの進学状況にはっきりとした差が生じるようになる

出典:第3章 日本の子供の貧困に関する先行研究の収集・評価

 

 

上記のグラフから一目瞭然であるように、

子どもが属している世帯の年収が高ければ高いほど4年制大学への進学率が高くなり、

子どもが属している世帯の年収が低ければ低いほど4年制大学への進学率が低くなって、高卒のまま就職する割合が高くなります。

 

子どもを大学へ進学させるには、

  • 大学受験に向けた、学習塾での勉強(学習塾の月謝)
  • 大学受験に向けた、参考書や問題集などの購入費
  • 大学の入学費
  • 大学の授業料
  • 他県の大学へ通うための、下宿費用

など、とにかく多額の金銭が必要になり、

低所得の世帯は子どもを大学へ進学させることが困難になります。

 

 

 

 

2「親の教育意識・教育能力の格差」

格差の上側にいる親達に見られる傾向
  • 高学歴であり、勉強が非常に得意
    • つまり、自身の子どもに勉強を教えることも上手い
    • 勉強することへの抵抗感が小さいため、親自身が子どもといっしょに勉強することで、子どもが勉強することをうながすことができる
  • 情報リテラシーが高いことが多く、受験に役立つ学習塾・教材を、ネット等で調べて子どもに提供できる
  • 「高い学歴が、人生と生活にどれだけ影響するか」を自身の人生経験から心得ているため、非常に教育熱心

 

 

格差の下側にいる親達に見られる傾向
  • 勉強が不得意
  • 勉強することや学歴の重要性を、あまり理解していない
  • 子どもの教育については、放任主義であったり、手近な学習塾に子どもを通わせるだけ

 

親自身の教育意識・教育能力に大きな格差がある場合が多く、

その格差が原因で、子どもの教育のスタイルや教育にかける熱意に大差が生じることがひんぱんに起こります。

 

 

 

 

3「住んでいる地域」の違いから生じる、教育格差

格差の上側にいる親子に見られる傾向
  • 都会(都会では、戸建て住宅を購入したり、賃貸住宅に住むために、高額の金銭が必要)に住んでいることが多い
    • 都会には「たしかな進学実績がある有名塾」「各種のレジャー施設」がそろっていて、子どもは勉強がはかどったり豊かな体験を積むことができる
  • 住んでいる地区の周りに多数の学校があり、「高偏差値の学校」「教育環境が優れている私立校」などが選択肢の中に含まれている

 

 

格差の下側にいる親子に見られる傾向
  • 田舎・地方都市に住んでいることが多い
    • 「学習塾」「各種のレジャー施設」「住んでいる地区の周りにある学校」の、量も質も都会のそれより劣っている場合が非常に多い

 

 

 

 

4「親の文化資本の差」から生じる教育格差

「文化資本」とは、

知識・言葉遣い・振る舞い方・学歴などの文化的所産のことを指します。

 

格差の上側にいる親達に見られる傾向
  • 多数の本を所有していて、親自身もひんぱんに読書をするし、子どもも読書の習慣が身につきやすい
  • 言葉遣いや振る舞い方が丁寧で、子どももそれを見習うことが多くなる
  • 「音楽」「スポーツ」「美術品の鑑賞」などの趣味をもっていることが多く、教養がある

 

 

格差の下側にいる親達に見られる傾向

読書の習慣が無かったり、言葉遣いや振る舞い方が洗練されていない場合が多く、教養につながるタイプの趣味ももっていないことも多々あり、

子どもに知識・教養などの文化資本が継承されない、という結果になりやすくなります。

 




教育格差が存在することの、2つの問題

 

 

子どものその後の人生が、親の経済力や教育能力に大きく左右されてしまう

両親の経済力や教育能力が低い家庭に生まれついてしまった場合、

その子どもは、4年制大学に進学することが困難になったり、親から知識や教養をなかなか継承できなくなります。

生まれてくる子どもに罪は無いため、

「生まれつき、将来の可能性の幅がいちじるしく狭い」

という状況は大きな問題があります。

 

 

 

 

格差の下側の子ども達は、「貧困の悪循環」という状況に高確率でなってしまう

「貧困の悪循環」とは、
いったんその循環に入ってしまうと、外部からの介入が無いかぎり代々貧困状態が継続してしまう現象を指す、経済学の用語です。

 

貧困の悪循環が起こる仕組み
  1. 両親が仕事で低収入だったり、安定した職に就いていない↓
  2. 生活苦のせいで子どもは満足に教育を受けられなくなる↓
  3. 子どもは大学へ行けず、就職するしか道が無い↓
  4. 子どもの学歴が低いため、低収入だったり不安定な職にしか就くことができない↓
  5. 1の段階から循環が再スタートする

 

 

教育格差が存在することは、

上記の貧困の悪循環によって、教育格差の下側にいる子ども達が代々貧困状態におちいってしまう可能性をいちじるしく高くします。

貧困の悪循環にとらわれてしまった子どもは、自身のみならず自身の子孫まで、「格差の下側という階級」に固定されることになってしまいます。

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約7年間、いろいろなブログを運営する仕事をしています。
世の中の複雑なことを、簡潔にわかりやすく解説することが得意です。
静岡県出身で、現在は埼玉県で生活しています。

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ステラアルター

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