強い承認欲求(他人に自己を認めて褒めてもらいたい欲求のこと)を抱えている人達が、
生活の中でトラブルを起こしやすい場面と、非常に承認欲求が強くなってしまっている理由について解説します。
強烈な承認欲求を抱えている人がトラブルを起こしやすい3つの場面
1「SNSや動画投稿サイト等で目立つために、あまりにも過激な行為をしてしまう」
- 法的にグレーゾーンだったり、法的にアウトな行為の写真・動画を、SNS等のネット上に公開してしまう
- みんなの注目を集めるために、人々の議論を呼ぶタイプのエピソードや証拠写真をねつ造してネット上に公開する
現代社会で、承認欲求が強い人達が悲惨な状況になる可能性が高い場面が、本項目です。
アカウントの炎上後、自身の本名・住所・所属している学校や企業などが特定され、私生活にも甚大な被害が及ぶことが少なくありません。
2「自身の言動のせいで、身近な人間関係にヒビが入ってしまう」
- 友人・知人との会話において、自分ばかりが一方的に話し続ける(自分語りが多すぎる)
- 「自慢話」「友人・知人の手がらを横取りして、集団内で目立とうとすること」をひんぱんに行う
これらの行為により、友人・知人との関係が悪化することが多くなります。
3「日本社会では特に、目立ちたがり屋の人は嫌悪されて仲間はずれにされる」
- 謙虚であること
- 慎み深い態度であり、自己主張は控えめであること
- 集団の和
- 日本社会では、上記のようなことが特に重要視されるため、承認欲求が強くて目立ちたがり屋な人は日本では非常に嫌われやすい
その人の承認欲求が異常に強くなってしまう主な理由
自身の実生活が、満たされていない
「自身の能力が低かったり、これといった功績をあげられないせいで、誰からも注目されていない」
という場合が、本項目の典型例です。
注目・賞賛に餓えていることから派生して、承認欲求が異常に強くなってしまいます。
自分という人間を支えるための芯(しん)・中心軸が無い
- 理想や夢や大きな目標
- 信念・信条
- これまでの経験から構築された、自分独自の人生哲学
- 自分独自の人生哲学があると、芯が通った性格になりやすくなる
上記のようなものが欠落している場合、
思考・思想が不安定なものになりやすくなり、それを補うために「他者から認められたい」「他者を見下して良い気分になりたい」と強く思うようになり、
異常に承認欲求が強くなってしまいます。
人格障害を抱えていたり、性格に大きな問題がある
人格障害を抱えている場合
- 自己愛性人格障害
- 症状の1つとして、他者からの賞賛・肯定を異常に求めてしまう
- 境界性人格障害
- 主要な症状が、自己の存在や考え方を、他者から承認・肯定してもらうことを異常に求める
性格に大きな問題がある場合
生まれつき、目立ちたがり屋な性格をしている場合、非常に承認欲求が強くなってしまいます。
現代のネット社会に影響されて、ちやほやされたい欲求が強まっている
- twitterのようなSNSで、投稿したメッセージ・写真・動画がバズる(SNS内で大規模な拡散がなされること)と、
SNS内での大々的な反響はもちろんのこと、外部の有名なニュースサイトや各種のまとめサイトでも取り上げられる - 動画投稿サイトを利用した、「YouTuber」「VTuber」という、新しい形態の自己アピールの仕方・お金の稼ぎ方もある
上記の事柄に触発されて、
「自分もネットを利用して、たくさんの人達にちやほやされたい・アイドルのように活動してお金を稼ぎたい!」と考えている人達が増加傾向にあります。
「承認欲求に振り回される人生」は、非常に高い確率で不幸になる
非常に高い確率で不幸になる、主な3つの理由
- 常に「他人からの評価」「他人の顔色」を気にするようになり、この状況では自分の心が休まらないから
- 「承認欲求を満たして気持ちよくなること」は、のどの渇きを癒やすために塩辛い海水を飲み続けるようなものであり、
もっともっと承認欲求が満たされることを求めるようになってしまうから
(より多くの注目を集めるために、過激で犯罪まがいのことも躊躇しないようになる) - 「承認欲求を充足させること」を最優先にして仕事を選んだり人付き合いを選んだりすると、
承認欲求は満たされたとしても、
代わりに「自分が本当にやりたいこと」「自分という人間の適性」という極めて重大なこと無視することになるため、結局は不幸な結末になりやすくなるから
真に幸福な人生を送るためには、
「自分が価値がある人間・価値がある存在・自分がこの世に存在していい確かな理由があることを、日々実感し続けること」が不可欠となります。
あれこれの手段で承認欲求を満たすことは、上記の事柄を手っ取り早く雑に実現する手段であり、
急ごしらえで雑なやり方であるため、この手段は複数の重大な欠陥を抱えています。
「自分が価値がある人間・価値がある存在・自分がこの世に存在していい確かな理由があることを、日々実感し続けること」を正しい形で実現するためには、
社会・共同体の中に自身の居場所を見つけたうえで、承認欲求とは無関係の他者への貢献・奉仕(自分がみんなを助けたいと心から思うから貢献・奉仕をする、ということ)が必要になります。
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